数値解析ソリューション

地すべり変形を考慮した解析

FLAC3Dでは、すべり面を不連続面として表現できるすべり面要素と、大変形解析機能を組み合わせて、地すべり土塊のすべり変形を3次元で表現することができます。 また、対策工としてビーム要素を用いて抑止杭を解析モデルに加えることができます。これらにより、地すべり変形や対策工の効果をリアルに表現します。

Geo-Graphiaによる地すべり領域のモデル化

地すべりの解析では、最初にGeo-Graphiaを用いて地表面や地質構造をモデル化します。 同時に、地表面とすべり面で囲まれた地すべり土塊の形状もモデル化します。これらを基に、FLAC3D用メッシュを生成します。すべり面には、ずれ変形を表現できるインターフェース要素を貼付します。

Geo-Graphiaによる地すべり領域のモデル化
数値解析用モデル(FLAC3D) 
数値解析用モデル(FLAC3D)

地すべりの3次元解析

地すべりの解析では、すべり面の摩擦角を徐々に低減させて、実現象と同様に地すべりを発生させ、地盤変形の特徴などを調べます。 下図に解析例を示します。摩擦角の低下とともにすべり変形が増加していくことや、すべり面での不連続な挙動が表現されています。

地すべり土塊の変位分布(赤:大)
地すべり土塊の変位分布(赤:大)
地すべり土塊の移動
地すべり土塊の移動

地すべりの3次元解析(対策工評価)

FLACには、解析メッシュとは節点を共有せずに、棒状の要素をモデルに組み込む機能があります。 これを使うことで、地すべり土塊の任意の場所に鋼管杭を設置して、この効果を確認することができます。
下図のモデルでは、地すべり土塊の中央付近に鋼管杭を配置することで、鋼管杭の上部にあたる地すべり土塊の変形が抑制されていることがわかります。

対策工(鋼管杭)を施した場合のすべり変形の低減
対策工(鋼管杭)を施した場合のすべり変形の低減
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