数値解析ソリューション

通気網解析

複雑な構造を持つトンネルや地下発電所、鉱山などにおいては、通気網解析と呼ばれる手法によってトンネル内の通気経路や風量の予測を行い、 建設時や操業時の最適なトンネル環境を設定することができます。 地層科学研究所では、九州大学大学院工学研究院地球資源システム工学部門 井上雅弘准教授(H27年3月現在)により開発された 「風丸」と「温太」を用いて通気網解析を実施し、トンネルネットワークの通気計画策定を支援します。

風量の予測

トンネル内の風量を予測するためには、通気網解析と呼ばれる手法が用いられます。 トンネルをパイプ状の線として取り扱い、これがネットワークを構成している場合に、トンネルの断面積と送風機の風量をもとに、 各トンネルでの風量を計算します。一般のトンネルでは支保工などの存在により通気に対して抵抗が発生し、圧力損失が生じます。 また、標高が大きく異なる場合には対流による流れも生じます。これらのことも考慮して、トンネルネットワークでの風量分布を求めるのが通気網解析です。

鉱山の通気網解析の一例

熱環境解析

風量の計算ができると、トンネルネットワークに入ってくる入気の温度から、各トンネル内の通気の温度を予測することができます。 トンネル内では、岩盤によって通気が温められたり、冷やされたりします。また、送風機は発熱しますし、空調機は通気の冷却などを行います。 これらの要因も考慮して、トンネルネットワーク内の通気温度分布を求めるのが熱環境解析です。

熱環境解析の一例

CFD解析

通気網解析ではトンネルをパイプ状の線として表現します。しかし、地下の大空洞などは三次元的な形状をしており、線として近似することはできません。 このような場合には、CFD(数値流体解析)を用いることができます。
トンネルネットワークは通気網解析(「風丸」と「温太」)で風量や温度を求め、地下の大空洞本体はCFD解析で空洞内の風量や温度を詳細に見る方法があります。

CFD解析の一例
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