数値解析ソリューション
土木設計での活用
有限要素法による応力・変形解析ソフトウェア2D-σ(2次元)や3D-σ(3次元)を用いた様々な数値シミュレーションを行っています。「シールド掘削影響解析(2D-σ)」、「土留め工の解析(2D-σ)」、「ダム建設時の安定解析(3D-σ)」の解析事例を紹介します。
解析例1 シールド掘削影響解析
シールド掘削に伴う地表面沈下の影響や既設構造物への影響を検討します。
留意点
- 1stepの初期応力時に上載荷重を考慮した場合は、2stepでは除去。
- 既設構造物位置(変位量注目箇所)には節点を設ける。
解析結果例
解析担当者メモ
シールドの場合、泥土圧や泥水圧により切羽は完全に解放されることがないため、NATM工法と比較して掘削解放率は小さい傾向である。 (地層科学研究所の)経験的には、10%程度の解放率を用いることが多い。
解析例2 土留め工の解析
- 土留め工の施工時に周辺地盤や土留め工本体の安定が保たれているかを設計時に評価。
- 山止め工などの断面力が許容応力を上回る場合などでは、断面定数を変えて解析。
留意点
- 掘削を行う手順に沿って解析を実行。
- 切梁は設定される段の掘削が終了し、次の下段の掘削ステップでモデルに追加。
- 矢板や切梁は梁要素を用いる。
解析結果例
解析担当者メモ
- 2次元解析では、3次元解析よりも変位が大きく出る可能性があります。厳密な解析を行う場合は3次元解析を推奨します。
- 掘削により、地盤の自重が取り去られるために、掘削面や周辺地盤で隆起が生じます。このような場合には、ジョイント要素を使う方法があります。
解析例3 ダム建設時の安定解析
砂防ダムの建設に伴い、ダム構造物の安定性と地盤の耐力を検討します。
留意点
- ダム堤体のモデル化は「投影押し出し」で再現。
解析結果例
解析担当者メモ
- 各成分の変位量を用いて回転角などを算定し、ダム設置に伴う安定性を検討に用いることも考えられます。
- 改良体効果については変形量や安全率分布により確認できます。
その他解析例
- 近接工検討解析
- 橋脚/杭基礎安定解析
- 逐次掘削検討解析
- 支保工耐力検討解析
- 熱-応力連成解析
- 有限要素法による軟弱地盤の応力/変形解析