計測ソリューション

トンネルや地下空洞の計測・探査技術

パッカー式間隙水圧計

地盤や岩盤の変形挙動は、地下水の流れや圧力変化や大きな影響を受けることが知られています。 地層科学研究所では、地盤や岩盤と地下水の相互作用に関する知見に基づき、間隙水圧計測を中心とした地盤や岩盤の安定性モニタリングを提案しています。
独自のパッカー式間隙水圧計を開発し、簡便な設置方法ながら高い精度の計測を実現しました。 また、実地盤での計測結果より、潮汐や気圧変化に伴う地盤変動をもモニタリングできることを実証しました。

高精度間隙水圧計特徴

  • 先端の計測部に水の出入りを可能にするバイプを配しているため、難透水性の地盤でも周辺の間隙水圧と計測部の圧力をバランスさせることができます。
  • 計測部の留まる間隙水の量が小さいために、間隙水圧変化を鋭敏に捉えることができます。
  • 上計測部を逆止弁により孤立させる構造のため、間隙水圧計を水平や鉛直上向きにでも設置することが可能です。また、設置も簡単です。

地盤・岩盤と間隙水の相互作用

右図に間隙水圧計を用いて実際に計測した結果を示します。間隙水圧が潮汐や気圧の変動の影響を受けていることがわかります。 また、間隙水圧変化は1hPa以下の精度で測定されています。このような高い精度の測定を行うことによって、 地盤や岩盤の不安定化に伴う変化をできるだけ早期に捉えることが間隙水圧モニタリングの目的です。
間隙水圧計画像、仕組み図、グラフ