計測ソリューション

無線やインターネットを用いた計測

Geo-Brain

地盤の変位や地下水位のモニタリングでは、計測データの持つ意味を管理担当者にわかりやすく伝えることが重要です。 地層科学研究所では、計測の種類に合わせてフィルタや時系列解析を組み合わせ、データを自動処理するとともに、ブラウザ上に3次元表示を行うソフトウェアGeo-Brainを開発しました。

    計測の種類に合わせた最適な処理を提案

    Geo-Brainでは、いくつかの処理ユニットを用意し、計測の種類に合わせて最適な処理の組み合わせデータ処理を行うことができます。 また、計測データの変換処理を備えており、データ形式に依らず処理の適用が可能です。
    処理されたデータは、Webブラウザ上で3次元表示された地形、地質、CADデータよりアクセスすることができ、計測対象を意識しながらデータの閲覧を行うことができます。 例えば、次のような計測で力を発揮します。
    • 温度や日射の影響を受けているデータからトレンドを抽出
    • 降雨データより地下水の変動を予測し、予測値と計測のかい離より構造物建設が地下水流れに及ぼす影響を評価
    • 変位データより斜面の崩壊時期を予測

    豊富な処理ユニットでカスタマイズ

    計測データの閲覧や可視化を行うための処理は、下表のとおり既に用意されており、計測の種類に応じてカスタマイズして提供します。 また、3次元表示には地盤情報の統合可視化ソフトウェアGeo-Graphiaを活用し、直感的でわかりやすい画面を作成します。
    既に計測中のシステムに追加することも可能です。
     
    処理ユニット機 能備 考
    データ変換他の計測システムからのデータを、Geo-Brain用に変換します。CSV、XML、独自のバイナリなど
    データ表示計測点の地形や構造物などを3次元表示するとともに、計測点などをクリックし時系列データを表示します。 
    クリギング地球統計学処理により、ボーリングで観測された地下水位より、地下水面を推定します。 
    間引き処理後の処理で時間を併せるために、必要に応じデータを間引きします。 
    欠損処理欠損部分を線形補間します。計測データの自己相関を考慮して欠損部分を補う方法もあります。 
    移動平均移動平均処理を行います。平均の数は指定します。日単位の変動を消去するために3日程度の平均が妥当です。数式1
    温度補正事前の単回帰分析により得られた係数で、温度の影響を補正します。数式2
    MAR処理MARモデルにより、水位変動を予測します。係数行列は、事前にMARモデルを仮定し同定しておきます。数式3
    3次クリープ齊藤の式により、破壊までの時間を推定します。3次クリープと判断された時のみ有効です。数式4
    データDL指定したデータを手元のコンピュータにダウンロードします。 
    データUL移動平均の数やMARの係数行列などをアップロードします。 
    * 備考欄の数式について/Y:計測値、X:Yに影響を及ぼす因子、t:時間、a・b:定数(行列)、l:ラグ数 とする