ユーザー訪問インタビュー

VOL.04 2D-σ編

皆様には日頃より格別のご愛顧を賜り、心より感謝いたします。
このコーナーでは、弊社のソフトウェアをご利用いただいておりますお客様の声に耳を傾け、「お客さまに喜ばれるソフトウェアとは」について考えたいと思います。
今回は岐阜大学で取り組まれています「社会基盤メンテナンスエキスパート(ME)養成講座」に弊社の2D-σをご利用いただいたご縁より、講座の合間にお話しを伺わせていただきました。
インタビュー01
インタビュー
プロフィール
岐阜大学 工学部 社会基盤工学科 地圏マネジメント工学講座
(所属:岐阜大学流域圏科学研究センター)
沢田 和秀 准教授
社会基盤メンテナンスエキスパートとは?
横山 本日はお忙しい中ありがとうございます。岐阜大学様とのお付き合いも8年目を迎えます。
G-VIBRA/2D[LIQCA対応版]の開発から今日にいたるまで大変お世話になっています。本日は、近年取り組まれています「社会基盤メンテナンスエキスパート(ME)養成ユニット」の講義に2D-σをご利用いただけるとのことでお伺いいたしました。ありがとうございます。 早速ですが、「社会基盤メンテナンスエキスパート(ME)養成ユニット」についてお話をいただいてもよろしいでしょうか。
沢田 岐阜県では、多発する自然災害を被る社会資本の傷みに対しての補修だけでなく、既存の社会資本の老朽化に対する整備と維持管理を支えるべき県内建設業界の疲労が大きな問題となっています。その解決に、行政と業界の双方で技術力を向上させる必要性を感じていました。

そこで、岐阜大学と岐阜県では、「文部科学省平成20年度科学技術振興調整費(現科学技術戦略推進費)」の「地域再生人材創出拠点の形成」に応募し「社会基盤メンテナンスエキスパート(通称:ME)養成ユニット」の採択を受けました。養成ユニットでは、短期集中カリキュラムにおいて、岐阜県および県内建設業界それぞれの組織の技術者が、所定の科目を履修することで、共通の高度な知識を持った総合技術者を養成しています。

横山 大変興味深い試みです。少々具体的となりますが、総合技術者(以後,ME)の養成人数目標やその後の活動についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
沢田 育成目標は3年目で50名、5年目で100名としています。また、養成ユニットのカリキュラムは、岐阜大学に開設された社会資本アセットマネジメント技術研究センターで得られた研究成果に基づいて更新されます。ME資格の取得後は下記の方針に基づいた活動をお願いしています。

1.災害多発地帯である岐阜県の「安全と安心」に貢献できる新しい技術を開発すること
2.基幹産業である建設関連業の再生に大きく寄与できること
3.得られた成果は「岐阜モデル」として全国のみならず世界に向けて発信すること

横山 それでは既に数十名のMEの方が岐阜県内でご活躍されているということですね。資格ですから取得の際は試験なども実施されているのでしょうか。また、これからMEになりたい方はどなたでも受講可能なのでしょうか。
沢田 資格の取得には試験を実施しています。カリキュラムを消化しても試験にパスしないことにはMEの資格を与えることはできません。また、お申込みいただいた全ての方が受講できるとも限りません。お申込みをいただいた後に大学で慎重に選考し、受講の可否をお知らせしています。
横山 選考の基準などを伺えますか。
沢田 まずは本人や勤務先の姿勢です。本カリキュラムでは、短期間に集中して講義を行います。当然、受講期間中はいかなる理由であれ講義を優先することを第一に考えていただきます。皆さん何らかの仕事に従事されているとは思いますが、教員もサポーターもその期間は何かしらの時間を削っているわけです。「自分だけのために・・・」は認めていません。 岐阜大学は、申込がなされた時点で、受講希望者の勤務先代表者から講義優先を確約いただかないと受講は許さないことにしています。また、最終試験もペーパーテストの点数だけを重視はしていません。受講期間中の姿勢も選考の一つと考えています。
横山 社会人としての心がけとしても大変参考になります。生活者の安全と安心を支えるためには、問題と向き合う際の心がけも重要なこと、知識面だけではなく、意識面も盛り込まれた資格なのですね。ご説明ありがとうございました。
FEM講習会を行う位置づけ
横山 今回の講座よりFEM解析講習には弊社の2D-σをご利用いただけると伺いました。ありがとうございます。弊社では以前より同ソフトウェアを教育面で活用できればと考えていました。選択いただいた要因を伺わせてください。
沢田 これまでは別のソフトウェアを用いてFEMに関する講習を行っていました。冒頭に申し上げたとおり、本カリキュラムは短時間に集中して講義を行います。そのため、FEM解析講習にかける時間も限られています。その限られた時間の中で、FEM解析の理論から用途までを認識いただくには、どうしても時間が不足していました。また、講習後に行うアンケートによると、ソフトウェアの操作手順にかなりのストレスを感じていることが浮き彫りとなりました。大事なことはソフトウェアの操作習得ではありません。学んでいただきたいことはFEM解析の用途とその評価についてです。

問題解決に直面した際に、FEM解析という選択肢もあるという意識を持っていただくことが大事だと考えています。そのような中で思い出したのが御社の2D-σとEasy-Sigma 2D Liteです。受講者には事前にEasy-Sigma 2D Liteで予習してもらい、講習では同じ操作性の2D-σを利用する。両ソフト共にインターフェイスは同じですからこれがベストだと思いました。幸い講義をお願いしている先生も2D-σを利用した経験があり早速地層研へ連絡した訳です。

横山 ありがとうございます。2D-σの特徴は優れた操作性にあると思います。初めてFEM解析と向き合った方や、短時間で大凡の傾向をつかみたい方には持ってこいのソフトウェアです。ある学校の先生が、「どの生徒も2時間あれば操作を習得できる」とおっしゃっていました。
沢田 まずは利用してみます。講師の立場としては、できる限り余計なストレスをかけることなく目的を達成してもらうことを願います。ソフトウェアの操作に限らず実際に自分の取り組んでいる問題が実現象をどのように模擬しているのか、そこまで理解してもらいたいと思います。理解度が深ければ、今後の業務への利用も選択肢の一つとして考えてもらえると思います。

さぁ、そろそろ時間です。動作の不具合など出るかもしれません。横山さんも少しお付き合いください。

講習会中・・・
インタビュー写真01
インタビュー写真02
FEM講習を終えて
横山 先生お疲れ様でした。ソフトウェアも問題なく動作し安心しました。また、皆さんの真剣なまなざしに圧倒されました。
沢田 こちらこそ、お手伝いいただきありがとうございました。おかげさまで、時間内に解析の条件設定から自身で計算した解析の結果確認までを終えることができました。これまでの講義では、ソフトウェアの操作取得に大変な時間を要してしまい、終了後のアンケートでは受講者の皆さんから大変に手厳しい意見をいただいたりもしました。我々講師陣も頭を痛めていたところです。

今回は、事前にEasy-Sigma 2D Liteで練習をするよう手配したのが奏功したようです。これまで苦戦していた解析条件の設定やメッシュの作成までが大変スムーズでした。最後は自習の時間まで取ることができました。アンケートの結果が楽しみです。

横山 Easy-Sigma 2D Liteの教育機関への無償提供サービスは東京大学の泉先生のご要望により開始したサービス(ユーザー訪問インタビュー/第3回参照)です。現在も大学をはじめ様々な教育機関の先生より問い合わせをいただいています。また、Easy-Sigma 2D Liteの機能範囲を超えている解析については、「アカデミックレンタルサービス」として、年額10万円程度でのレンタルサービスを開始したところです。先生も是非ご活用ください。
沢田 講習前にもお話しましたが、大事なことは解析の用途と結果の解釈です。操作については、どのようなソフトウェアでも時間をかけることで習得することができます。それよりも、問題のポイントを把握し、入力した条件や算出された結果を自分の中で理解することが大事だと考えています。

計算して出てきた結果を鵜呑みにすることなく、疑問があれば、入力した条件や計算したプログラムの検証から行えるようになっていただきたいと思います。

そのためには、土質力学や水力学などの基礎的な知識を再度復習しておく必要があります。地層研さんも、ソフトウェアのレンタルサービスの付属品として、基礎知識を復習しながらソフトウェアを扱えるような自己学習サービスなど始めてはいかがですか。

横山 大変参考になります。実は、現在お話いただいた通りの自習用ライセンスを作成しているところです。ソフトウェアの提供だけでなく、その操作と演習用のガイドブックを自動化した形式を考えています。形になりましたら是非先生にお試しいただければと思います。
沢田 それは楽しみです。ご連絡をお待ちしています。実はこれからME講習でもうひと頑張りしなくてはなりません。お手伝いいただきありがとうございました。横山さんはもうお帰りですか。
横山 こちらこそ、お忙しい中ありがとうございました。アンケートの結果を楽しみにお待ちいたします。悪い結果でないことを祈りながら、帰途につきたいと思います。次回は場所を変えて新サービスへのご指摘などいただけましたら幸いです。 本日はありがとうございました。
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